Google、失態をおかす

Google先生が意図せずやらかした模様。

Old Japanese maps on Google Earth unveil secrets
The maps date back to the country's feudal era, when shoguns ruled and a strict caste system was in place. At the bottom of the hierarchy were a class called the "burakumin," ethnically identical to other Japanese but forced to live in isolation because they did jobs associated with death, such as working with leather, butchering animals and digging graves.
(中略)
Google Earth's maps pinpointed several such areas. One village in Tokyo was clearly labeled "eta," a now strongly derogatory word for burakumin that literally means "filthy mass." A single click showed the streets and buildings that are currently in the same area.

あ!!

この手の古地図を見たことのある人ならわかると思うが、古地図はかなり歪んでかかれている。測量してたのかどうかは知らないが、してたとしてもそんなに正確じゃなかったんだろう。現在の正確な地図を知ってる目からすると、場所と場所の地理関係がつかめない場合がほとんど。

Googleは当然のことこの歪みを修正して、つまり現代の地図上に正確にマッピングして、Google Earthに表示させた。むしろさすがGoogleと褒められてしかるべきところなのだが、これが思わぬ副作用をもたらしたというのが今回の顛末。

古地図のままであれば、歪んでいたおかげで現在での正確な場所が特定しづらかった。ので、ある意味問題にはならずにいたのだが、Google Earthが正確に場所を特定してくれるようになったおかげで、風化しかけていた事実が突然息を吹き返すという事態に。

いつもは頑固なGoogle側もこの問題には折れたようで、上の画像と同じ場所を見てみると現在では修正されて文字は消えている。

この単語、現在では使用禁止になっているわけだが、この「使用禁止」というところがこの問題の微妙さを物語る。

本当になくなっているのであれば、完全な過去というか歴史的な事実として逆に使用されるようになるわけで、使用禁止というのは「この問題はまだ生きてます」ということの単なる裏返し、遠回しにお伝えしているにすぎない。

Googleが折れたのは、就職する時に会社側が照会をかけるといったことが今なおつづけられてるからですね。提供しているサービスを使ってやることはすべてユーザの責任、我関せずが基本姿勢のGoogleも、自分ではどうにも手の打ちようがないことについてはさすがに協調せざるを得ないか。

にしてもこの件、日本語のメディアではついぞ見かけず。誰が規制かけたかね。